
肥満について
肥満とは…。
イヌ・ネコにおいては一般的に、適正体重の15%以上をこえると「肥満」といわれています。例えば、10kgが適正体重のイヌが11.5kgをこえると「肥満」、また4kgが適正体重のネコが4.6kgをこえると「肥満」ということになります。「たった1.5kg」「たった0.6kg」と感じてしまいがちですが、体重の少ないペットにとっては、大きな違いなのです。ですから、イヌ・ネコの体重管理は「何キロ増えた、または減った」と考えるよりも「何%増えた、または減った」と考えることが大切です。
肥満の悪影響
- ■循環器障害(心疾患など)
肥満の体全身に血液を送るために心臓に負担がかかります。
- ■関節の障害
重くなった体重により、関節に負担がかかります。
- ■皮膚疾患
皮膚の免疫力が低下し、皮膚疾患にかかりやすくなります。
- ■繁殖障害
排卵異常や精子の形成能力の低下など、繁殖能力が低下します。
- ■手術時の危険が大きくなる
麻酔薬が脂肪組織に一時的に吸収されるので、麻酔薬の効きが悪くなり、また多量に必要になります。さらに麻酔から覚めづらくなり、身体に負担がかかります。

減量する場合
減量するためには、「使うカロリーを増やす」か、「食べるカロリーを減らす」という方法があります。しかし、使うカロリーを運動などで増やそうと思ってもなかなか思うようにいかないので「食べるカロリーを減らす」ことが減量方法のメインになります。ここで重要なのは「余分な脂肪」だけを減らして「健康的」に減量することです。通常の食事を減らすだけでは筋肉や内臓や骨を維持するためのタンパク質やビタミン・ミネラルなどが不足しがちになります。ですから、低カロリーでもタンパク質やビタミン・ミネラルなどがしっかり摂取できるように特別に調製された減量用の食事をおすすめします。また、ネコの場合は特に、急激な食事制限をすると全身の脂肪が肝臓に集まって脂肪肝になる危険性が高いので、獣医師に相談しましょう。
減量後の維持
減量に成功したら、そのあとは適正体重を維持することが大切です。それには、それぞれのイヌ・ネコの必要カロリーを把握して、それ以上のカロリーを与えないことです。適正体重が同じイヌ・ネコでも、個体差、性別、去勢/避妊の有無、運動量、気候などによって必要カロリーが変わるので、獣医師に相談しましょう。適正体重に減量または維持するための食事には、高タンパク・低炭水化物の食事や食物繊維を適切に含む食事などがよいといわれています。

- 減量中でもタンパク質やビタミン・ミネラルを充分摂れるように、特別に調製された減量用の食事を与えましょう。
- 減量中は決められた食事量を守り、せがまれても追加のフードを与えないようにしましょう。
- 減量中であることを家族や近所の人にも知らせ、他の人から食べ物をもらわないように注意しましょう。

- 食事療法中は、獣医師の指示した食事のみを与えましょう。おやつは原則として与えないようにしましょう。
- 常に清潔で新鮮な水を飲めるようにしてあげましょう。
- 食事をすること自体もカロリーを消費するので、1日の食事を少量ずつに分けて、食事回数を増やすのもよいでしょう。